大切なご家族との最期のお別れとなる葬儀。
ただでさえ精神的に辛い状況の中、慣れない葬儀の手配を進めなければなりません。
そんなデリケートな時期だからこそ、葬儀屋選びで失敗したり、思わぬトラブルに巻き込まれたりすることは、絶対に避けたいものです。
「葬儀屋選び方トラブルを避けるには」どうすれば良いのか、多くの方が不安を抱えていることでしょう。
残念ながら、葬儀業界には一部で不透明な慣習が残っており、知識がないまま任せてしまうと、後悔する結果になることもゼロではありません。
この大切な場面で後悔しないためにも、事前に正しい知識を持ち、信頼できる葬儀社を選ぶことが何よりも重要になります。
この記事では、葬儀屋選びでよくあるトラブル事例から、それを未然に防ぐための具体的な選び方のポイント、さらにはもしもの時に慌てないための緊急時の対応策まで、詳しくご紹介していきます。
葬儀屋選びでよくあるトラブルとその原因
葬儀は人生でそう何度も経験することではないため、いざという時に何をどうすれば良いのか分からず、不安を感じる方がほとんどです。
その心の隙につけ込むような悪質なケースは稀ですが、知識不足からくる誤解や、説明不足による認識のずれから、意図せずトラブルに発展してしまうことは少なくありません。
ここでは、葬儀屋選びにおいて実際に起こりやすいトラブルの事例と、なぜそれが起きてしまうのか、その原因について詳しく見ていきましょう。
これらの事例を知っておくことで、ご自身が同じような状況に陥るのを防ぐことができます。
費用の不明瞭さや追加請求
最も多く耳にするトラブルの一つが、費用に関するものです。
最初の見積もりでは安く見えたのに、最終的に請求された金額が大幅に高くなって驚いた、というケースです。
これは、見積もりの内訳が不明瞭であったり、必要なものが「別途料金」となっていたりすることが原因で起こります。
例えば、「基本プラン〇万円」とだけ提示され、棺や骨壺、霊柩車、安置費用、ドライアイス代などが含まれているのか、含まれていないのかが曖昧な場合があります。
また、打ち合わせの中で「これも必要ですね」「これもあった方が良いですよ」と次々とオプションを勧められ、断り切れずに結果的に高額になってしまうこともあります。
特に、パック料金の場合、何が含まれていて何が含まれていないのかを具体的に確認しないと、後から「これはパック外です」と言われ、追加料金が発生することがあります。
信頼できる葬儀社であれば、見積もりは項目ごとに詳細に記載されており、それぞれの単価や数量、そして何にいくらかかるのかが明確です。
見積もりを受け取ったら、必ず各項目の内容と金額を確認し、不明な点はその場で質問することが重要です。
「一式」や「他」といった曖昧な項目が多い場合は注意が必要です。
また、後から追加で発生する可能性のある費用(例:安置日数が延びた場合の費用、参列者が想定より増えた場合の返礼品・飲食費用など)についても、事前に確認しておくと安心です。
契約内容と実際のサービスの齟齬
契約時に説明された内容と、実際に提供されたサービスが異なっていた、というトラブルも発生します。
例えば、写真で見た祭壇のイメージと実際の祭壇が違った、含まれているはずのサービスが提供されなかった、といったケースです。
これは、契約書や見積もりに記載されている内容を十分に理解しないまま契約してしまったり、口頭での説明と書面の内容に違いがあったりすることが原因です。
葬儀の打ち合わせは、故人が亡くなられた直後に行われることが多く、精神的に動揺している中で、細部まで気を配ることが難しい状況で行われます。
しかし、だからこそ、契約内容をしっかりと確認することが大切です。
祭壇の種類や大きさ、使用する花の種類、棺の種類、霊柩車の車種、返礼品のグレード、料理の内容など、具体的な項目について、契約書や見積もりに明記されているかを確認しましょう。
口頭での約束だけでなく、必ず書面に残してもらうように依頼してください。
もし、契約書や見積もりに不明瞭な点があれば、納得がいくまで質問し、曖昧なまま進めないことが肝心です。
後になって「言った、言わない」のトラブルを防ぐためにも、書面での確認は非常に重要です。
また、契約前にパンフレットや写真を見せてもらい、具体的なイメージを掴むことも大切です。
担当者の対応やコミュニケーションの問題
葬儀は感情的な側面が非常に強い出来事であり、葬儀社の担当者とのコミュニケーションは非常に重要です。
しかし、担当者の対応が悪かったり、説明が分かりにくかったり、こちらの要望をきちんと聞いてくれなかったりといった問題が起こることもあります。
例えば、専門用語ばかりで説明されて理解できなかった、遺族の意向よりも葬儀社の都合を優先された、質問しにくい雰囲気だった、といったケースです。
担当者との信頼関係が築けないと、安心して葬儀を任せることができません。
良い担当者は、遺族の気持ちに寄り添い、親身になって話を聞いてくれます。
また、専門用語を避け、誰にでも分かる言葉で丁寧に説明してくれます。
複数の選択肢を提示し、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく説明してくれる担当者は、信頼できる可能性が高いです。
反対に、一方的に話を進めたり、質問に対して曖昧な返答をしたり、遺族の意向を軽んじるような態度の担当者には注意が必要です。
初めての担当者と会う際は、その人の話し方や態度、質問への応答などをよく観察し、信頼できる相手かどうかを見極めるようにしましょう。
もし担当者との相性が合わないと感じたら、遠慮せずに担当者の交代を申し出ることも検討してください。
納得のいく葬儀を行うためには、担当者との良好なコミュニケーションが不可欠です。
強引な営業や不必要なオプション
一部の葬儀社では、遺族の悲しみにつけ込んで、高額なプランや不必要なオプションを強引に勧めてくるケースがあります。
例えば、「故人のために最高のものを」「一般的な相場はもっと高い」などと言って、予算を大幅に超えるサービスを勧めたり、遺族が希望しない演出や物品を契約内容に含めようとしたりします。
また、他の葬儀社を検討する時間を与えずに、その場で契約を迫るような行為も問題です。
このような強引な営業にあってしまうと、冷静な判断ができなくなり、後で後悔することになります。
葬儀は故人を送る大切な儀式ですが、遺族の経済状況や意向に沿った形で行われるべきです。
不必要なオプションはきっぱりと断る勇気を持ちましょう。
「一度持ち帰って家族と相談します」と伝え、その場で即決しないことが重要です。
信頼できる葬儀社であれば、遺族の予算や希望を尊重し、複数のプランを提案してくれます。
また、契約を急かすようなことはせず、じっくりと検討する時間を与えてくれます。
もし、強引な営業や不必要なオプションの押し付けを感じたら、その葬儀社との契約は見送ることを強くお勧めします。
複数の葬儀社から話を聞くことで、比較検討する余裕が生まれ、こうしたトラブルを避けることができます。
トラブルを未然に防ぐための具体的な葬儀屋選びのポイント
葬儀屋選びでトラブルを避けるためには、事前の準備と情報収集、そして契約時の丁寧な確認が何よりも重要です。
もしもの時に慌てないためにも、元気なうちから少しずつ情報を集めておくことをお勧めします。
ここでは、具体的にどのような点に注意して葬儀屋を選べば良いのか、そのポイントを詳しく解説します。
これらのポイントを押さえることで、信頼できる葬儀社を見つけ、納得のいく形で大切な方を見送ることができるでしょう。
複数の葬儀社から見積もりを取り比較検討する
葬儀の費用は、葬儀社によって大きく異なります。
同じような内容の葬儀でも、数十万円、場合によっては百万円以上の差が出ることも珍しくありません。
そのため、複数の葬儀社から見積もりを取り、比較検討することは非常に重要です。
少なくとも3社程度から見積もりを取ることをお勧めします。
複数の見積もりを比較することで、おおよその相場観を掴むことができますし、各社のサービス内容や料金体系の違いを理解することができます。
見積もりを比較する際は、総額だけでなく、項目ごとの単価や、何が料金に含まれていて何が含まれていないのかを細部まで確認しましょう。
例えば、安置費用は何日分含まれているのか、ドライアイスは1日あたりいくらかかるのか、追加のオプション料金はいくらかかるのか、といった具体的な項目を比較します。
また、見積もりには含まれていないが、実際には必要になる可能性のある費用(例:火葬場の利用料、お布施、飲食費用、返礼品費用など)についても、概算を確認しておくと、最終的な費用を把握しやすくなります。
見積もり内容について不明な点があれば、遠慮なく質問し、納得がいくまで説明を求めましょう。
丁寧に対応してくれるかどうかも、葬儀社を選ぶ上での重要な判断材料となります。
事前相談や資料請求で情報収集する
もしもの時は突然訪れることがほとんどですが、時間があるときにこそ、葬儀に関する情報収集をしておくことをお勧めします。
多くの葬儀社では、無料の事前相談を受け付けていたり、パンフレットや資料を配布していたりします。
事前相談を利用することで、葬儀に関する疑問や不安を解消できるだけでなく、その葬儀社の雰囲気や担当者の対応を確認することができます。
また、資料請求をすることで、各社のプラン内容や料金体系を自宅でじっくりと比較検討することができます。
インターネット上のホームページだけでなく、実際に資料を取り寄せてみることで、より具体的な情報を得られる場合もあります。
また、葬儀に関するセミナーや相談会に参加してみるのも良いでしょう。
こうした機会を通じて、葬儀に関する知識を深め、自分たちにとってどのような葬儀が最適なのかを考えるきっかけになります。
元気なうちから情報を集めておくことで、いざという時に冷静な判断ができるようになり、慌てて葬儀社を決めて後悔するリスクを減らすことができます。
将来的なこととしてだけでなく、現在の選択肢として、いくつかの葬儀社にアポイントを取って話を聞いてみることも、トラブル回避に繋がる有効な手段です。
契約内容や見積もりを細部まで確認する
葬儀社を決定し、いよいよ契約という段階になったら、契約内容と見積もりを細部まで徹底的に確認することが非常に重要です。
前述したように、費用の不明瞭さやサービス内容の齟齬は、契約内容を十分に理解しないまま進めてしまうことで起こりやすいトラブルです。
契約書や最終的な見積もりにサインをする前に、記載されている内容が打ち合わせで合意した内容と一致しているかを一つ一つ確認しましょう。
特に、料金に含まれているサービスと含まれていないサービス、追加料金が発生する場合の条件などは、曖昧なままにせず、明確にしておく必要があります。
例えば、祭壇の装飾に使用する花の量や種類、使用する車両のグレードや距離、遺影写真のサイズや加工方法、返礼品や料理の具体的な内容など、具体的な項目について確認します。
もし、契約書や見積もりに疑問点や不明点があれば、必ずその場で担当者に質問し、納得のいくまで説明を受けましょう。
質問することに遠慮は要りません。
大切な家族を見送るための重要な契約ですから、納得できない点があるまま進めるべきではありません。
可能であれば、家族や信頼できる人に一緒に確認してもらうと、見落としを防ぐことができます。
契約書や見積もりの控えは、必ず受け取り、保管しておきましょう。
口コミや評判、実績をチェックする
葬儀社の信頼性を判断する上で、実際にその葬儀社を利用した人の口コミや評判、そして過去の実績は非常に参考になります。
インターネット上の口コミサイトや葬儀社のホームページに掲載されているお客様の声などをチェックしてみましょう。
良い口コミだけでなく、悪い口コミにも目を通すことで、その葬儀社の実情を知る手がかりになります。
ただし、インターネット上の情報は全てが正しいとは限らないため、複数のサイトや情報源を参考にすることが重要です。
また、知人や近所の人でその葬儀社を利用したことがある人がいれば、直接話を聞いてみるのも良い方法です。
地域に根差した葬儀社であれば、地元の評判も参考になります。
過去の実績としては、創業年数や年間施行件数なども判断材料の一つになります。
長年の実績がある葬儀社は、多くの経験を積んでおり、様々なケースに対応できるノウハウを持っている可能性が高いです。
ただし、新しい葬儀社でも、熱心で質の高いサービスを提供している場合もありますので、実績だけで全てを判断せず、他の情報と総合的に判断することが大切です。
口コミや評判、実績はあくまで参考情報ですが、葬儀社を選ぶ上で非常に役立つ情報源となります。
もしもの時に慌てない!緊急時の葬儀屋選びと注意点
突然の訃報は、誰にとっても大きな衝撃であり、冷静な判断が難しい状況です。
しかし、そんな緊急時でも、いくつかの点に注意することで、後になって後悔するような葬儀屋選びのトラブルを避けることができます。
特に、病院で亡くなられた場合など、時間的な猶予がない中で葬儀社の手配を迫られることも少なくありません。
ここでは、もしもの時に慌てずに適切な葬儀社を選ぶためのポイントと、注意すべき点について解説します。
事前にこれらの知識を持っておくことで、緊急時でも冷静に対応し、大切な方を安心して見送るための第一歩を踏み出せるでしょう。
病院からの紹介を鵜呑みにしない
病院で亡くなられた場合、看護師さんや医師から提携している葬儀社を紹介されることがあります。
これは、遺体を速やかに霊安室から搬送する必要があるため、病院側が手配をスムーズに進めるために行うものです。
しかし、病院から紹介された葬儀社が、必ずしも遺族にとって最適な葬儀社であるとは限りません。
病院と提携しているからといって、料金が安いとは限りませんし、サービス内容が希望に沿うものとは限りません。
中には、紹介料が上乗せされているケースや、他の選択肢を十分に提示しないまま契約を急がせるような葬儀社も存在すると言われています。
病院からの紹介があったとしても、それを唯一の選択肢とせず、あくまで「数ある葬儀社の一つ」として捉えることが重要です。
可能であれば、事前に調べておいた他の葬儀社にも連絡を取り、比較検討する時間を持つようにしましょう。
緊急時で時間がない場合でも、一度冷静になり、本当にその葬儀社で良いのかを考える時間を持つことが大切です。
もし、その場で決められない場合は、遺体の搬送と安置だけを依頼し、その後にじっくりと葬儀社を選ぶという方法もあります。
冷静に情報を収集し、即決を避ける
緊急時、特に夜間や休日などに不幸があった場合、焦りや不安から冷静な判断が難しくなりがちです。
しかし、そんな状況だからこそ、一度深呼吸をして冷静になることが重要です。
すぐに一つの葬儀社に決めず、まずは複数の葬儀社に電話で問い合わせて情報を収集することをお勧めします。
電話対応の丁寧さや、質問に対する回答の分かりやすさなども、葬儀社を選ぶ上での参考になります。
多くの葬儀社は24時間対応していますので、夜間や休日でも連絡を取ることができます。
電話で問い合わせる際には、現在の状況(どこに遺体があるのか、希望する葬儀の形式など)を伝え、概算の費用や搬送にかかる時間、その後の流れについて説明を求めましょう。
複数の葬儀社から話を聞くことで、それぞれの対応を比較することができます。
また、事前に葬儀に関する情報を集めていなかったとしても、スマートフォンの検索機能などを活用して、その場で地域の葬儀社を調べることも可能です。
口コミサイトや葬儀社のホームページなどを短時間でも良いので確認してみましょう。
緊急時でも、即決を避け、少しでも情報を集める時間を持つことで、後悔のない選択に繋がります。
搬送だけを依頼する場合の注意点
緊急時で葬儀社をじっくり選ぶ時間がない場合、まずは遺体の搬送と安置だけを特定の葬儀社に依頼し、その後で改めて葬儀を依頼する葬儀社を決めるという方法があります。
この場合、搬送だけを依頼する際に、その後の葬儀も必ずその葬儀社に依頼しなければならないという契約になっていないか、明確に確認することが重要です。
一部の葬儀社では、搬送を依頼した遺族に対し、そのまま葬儀の契約を強く勧めるケースがあります。
搬送後に遺体がその葬儀社の安置施設に運ばれると、他の葬儀社に変更しにくくなるという心理的な状況を利用するのです。
搬送のみを依頼する場合は、契約書や依頼書に「搬送及び安置のみ」といった内容が明記されているかを確認し、口頭でもその旨をしっかりと伝えましょう。
また、搬送料金に含まれる範囲(例:搬送距離、人件費、棺の種類など)や、安置施設の利用料金についても事前に確認しておくことが大切です。
搬送と安置だけを依頼することで、その後の葬儀社選びに時間的な余裕が生まれ、複数の葬儀社から見積もりを取り、じっくりと比較検討することが可能になります。
緊急時でも慌てず、必要なサービスだけを依頼するという冷静な判断が、トラブル回避に繋がります。
葬儀後のトラブルを防ぐために知っておくべきこと
葬儀が終わった後も、遺族には様々な手続きや手配が待っています。
これらの手続きをスムーズに進めるためにも、葬儀社がどこまでサポートしてくれるのか、事前に確認しておくことが重要です。
また、葬儀後の供養や手配に関しても、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
ここでは、葬儀後のトラブルを未然に防ぐために知っておくべきことについて解説します。
葬儀社を選ぶ段階で、葬儀後のサポート体制についても確認しておくことで、葬儀後も安心して故人を偲ぶ時間を持つことができるでしょう。
遺族年金や相続手続きのサポートについて
故人が亡くなられた後、遺族は様々な公的手続きを行う必要があります。
例えば、年金事務所への手続き(遺族年金、死亡一時金など)、健康保険や介護保険の手続き、世帯主変更届、公共料金の名義変更など多岐にわたります。
また、故人に財産があった場合は、相続手続きも必要になります。
これらの手続きは複雑で、遺族だけで行うには負担が大きい場合があります。
信頼できる葬儀社の中には、これらの葬儀後の手続きに関する情報提供や、提携している専門家(司法書士、税理士、行政書士など)の紹介を行っている場合があります。
葬儀社を選ぶ際に、こうした葬儀後のサポート体制が整っているかを確認してみましょう。
どこまでを葬儀社のサービスとして行ってくれるのか、専門家を紹介してもらえるのか、相談窓口があるのかなどを具体的に質問してみることをお勧めします。
ただし、葬儀社が直接、遺族に代わって手続きを代行することは、法律で定められた一部の資格(行政書士など)がない限りできません。
あくまで情報提供や専門家の紹介といった範囲でのサポートとなります。
しかし、それでも、どこに相談すれば良いのか分からない遺族にとっては、非常に心強いサポートとなります。
葬儀契約時に、葬儀後の手続きについても相談できるかを確認しておきましょう。
仏壇・墓石・永代供養など葬儀後の手配
葬儀が終わった後、多くの遺族は故人の供養について考え始めます。
仏壇の購入、お墓の建立や改葬、あるいは永代供養や樹木葬、海洋散骨といった新しい供養の形を選択するなど、様々な選択肢があります。
葬儀社の中には、これらの葬儀後の手配についても相談に乗ってくれたり、関連業者を紹介してくれたりする場合があります。
しかし、葬儀後の手配に関しても、強引な営業や不必要な高額商品を勧められるといったトラブルが発生する可能性がないとは言えません。
葬儀後の手配は、葬儀とは異なり、比較的時間をかけてじっくりと検討することができます。
焦って契約する必要はありません。
葬儀社から関連業者を紹介された場合でも、すぐに決めずに、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
仏壇や墓石は非常に高価な買い物になることもありますし、永代供養なども契約内容をしっかりと確認する必要があります。
葬儀社から紹介されたからといって、全てを鵜呑みにせず、ご自身で情報収集を行い、納得のいく選択をすることが大切です。
もし、葬儀社が葬儀後の手配について強引に勧めてくるようであれば、注意が必要です。
信頼できる葬儀社は、遺族の意向を尊重し、必要な情報提供や選択肢の提示をしてくれます。
アフターフォローや相談窓口の有無
葬儀が終わった後も、遺族は様々な不安や疑問を抱えることがあります。
例えば、法事・法要の進め方、遺品の整理、香典返しのマナー、お盆やお彼岸の準備など、慣れないことばかりです。
信頼できる葬儀社であれば、葬儀が終わった後も遺族に寄り添い、これらの相談に乗ってくれるアフターフォロー体制が整っています。
葬儀社を選ぶ際に、葬儀後のアフターフォローについて具体的に確認してみましょう。
例えば、定期的に連絡をくれるのか、法事・法要の手配を手伝ってくれるのか、遺品整理や相続に関する相談窓口があるのかなどを質問します。
中には、葬儀後も会報誌を送ってくれたり、季節ごとにイベントを開催したりして、遺族との繋がりを大切にしている葬儀社もあります。
こうしたアフターフォローの有無は、葬儀社が遺族と長期的な関係を築こうとしているかどうかの指標にもなります。
葬儀は一度きりですが、遺族のグリーフケアやその後の生活をサポートする姿勢がある葬儀社は、真に遺族に寄り添っていると言えるでしょう。
葬儀契約時には、葬儀後のことまで含めて相談できる相手かどうかを見極めることも、トラブル回避に繋がる重要なポイントです。
まとめ
大切なご家族との最期のお別れを、後悔なく、そして安心して行うためには、葬儀屋選びが非常に重要です。
この記事では、葬儀屋選びでよくある費用やサービス内容、担当者とのコミュニケーションに関するトラブル事例とその原因、そしてそれらを未然に防ぐための具体的な選び方のポイントをご紹介しました。
複数の葬儀社から見積もりを取り、内容を徹底的に比較検討すること。
時間のある時に事前相談や資料請求で情報収集すること。
契約内容や見積もりを細部まで確認し、不明な点は必ず質問すること。
そして、口コミや評判、実績をチェックすること。
これらの事前の準備と情報収集、そして丁寧な確認こそが、トラブルを回避するための最も効果的な方法です。
また、もしもの時に慌てないためには、緊急時でも冷静に情報を収集し、即決を避ける勇気を持つことが大切です。
病院からの紹介を鵜呑みにせず、搬送だけを依頼するという選択肢も知っておくと良いでしょう。
さらに、葬儀後の手続きや供養、手配に関しても、葬儀社のアフターフォロー体制を確認し、強引な営業には注意が必要です。
葬儀は故人を偲び、遺族が心穏やかに送るための大切な儀式です。
知識を持って臨むことで、不要なトラブルを避け、故人との最後の時間を大切に過ごすことができるはずです。
この記事が、皆様の葬儀屋選びの一助となれば幸いです。