ペット葬儀費用相場と内訳

2025年4月28日

大切な家族であるペットとの別れは、想像するだけで胸が締め付けられるほど辛いものです。
突然のお別れもあれば、覚悟していたお別れもあるかもしれません。
いずれにしても、最期の瞬間まで、そしてお見送りの後も、後悔なく感謝の気持ちを伝えたいと願うのは、すべての飼い主さんの共通の想いでしょう。
そのために、ペット葬儀を考える方もいらっしゃると思います。
しかし、「ペット葬儀ってどれくらい費用がかかるの？」「何にいくらかかるのか分からない」と不安に思われる方も少なくありません。
この記事では、ペット葬儀費用相場と内訳について、分かりやすく丁寧にご説明します。
大切なご家族であるペットちゃんを気持ちよく見送るために、費用のこと、そしてそれ以外のことも含めて、一緒に考えていきましょう。

ペット葬儀の費用相場はどれくらい？種類別に解説

ペット葬儀にかかる費用は、選ぶ火葬や供養の方法、ペットの種類や体重、そして依頼する業者によって大きく異なります。
一概に「いくらです」と言い切ることは難しいですが、一般的な相場を知っておくことは、準備を進める上で非常に役立ちます。
ここでは、主な火葬の種類ごとに費用相場とその特徴をご紹介します。
費用はあくまで目安であり、地域や個別の条件によって変動することを理解しておきましょう。
例えば、同じ体重の犬でも、都心部と地方では費用が異なる傾向がありますし、深夜や早朝、年末年始などの特殊な時間帯に対応してもらう場合は追加料金が発生することが一般的です。
また、火葬炉の種類や設備の充実度、スタッフの人数なども費用に影響することが考えられます。
大切なのは、いくつかの選択肢を知り、ご自身の状況やペットちゃんへの想いに最も合う方法を見つけることです。

合同火葬の費用相場と特徴

合同火葬は、複数のペットちゃんと一緒に火葬を行う方法です。
他のペットちゃんと一緒に旅立つ形になるため、費用は最も安価な傾向にあります。
一般的に、小動物（ハムスター、鳥など）で数千円から、猫や小型犬で5千円～1.5万円程度、中型犬で1万円～2万円程度、大型犬で1.5万円～3万円程度が相場と言われています。
この方法の最大の特徴は、個別での返骨がないことです。
火葬されたお骨は、霊園の合同供養塔などに納骨されることが一般的です。
そのため、「お骨を手元に残したい」という方には向いていません。
しかし、「他のペットちゃんたちと一緒に賑やかに旅立たせてあげたい」「費用を抑えたい」と考える方にとっては、選択肢の一つとなります。
費用が抑えられる反面、個別の対応や返骨がないという点を理解しておくことが重要です。
自治体の火葬場を利用する場合も、この合同火葬に近い形式であることが多いですが、費用はさらに安価な傾向があります。

個別一任火葬の費用相場と特徴

個別一任火葬は、ペットちゃん一体ずつ個別に火葬を行いますが、火葬の立ち会いやお骨上げは業者に一任する方法です。
合同火葬よりも費用は高くなりますが、個別で火葬されるため、お骨を自宅に連れて帰ることができます。
費用相場は、小動物で1万円～2万円程度、猫や小型犬で1.5万円～3万円程度、中型犬で2万円～4万円程度、大型犬で3万円～6万円程度と、合同火葬の1.5倍～2倍程度になることが多いです。
業者にすべてお任せできるため、飼い主さんの精神的な負担が少ないというメリットがあります。
火葬後、業者が丁寧にお骨を骨壷に納めて返骨してくれます。
この方法を選ぶ方は、「お骨を手元に置いて供養したいけれど、火葬に立ち会うのは辛い」と感じる場合や、時間の都合がつきにくい場合に適しています。
返骨される骨壷や骨袋は、プランに含まれている場合と別途料金がかかる場合がありますので、事前に確認が必要です。

個別立ち合い火葬の費用相場と特徴

個別立ち合い火葬は、ペットちゃんを個別に火葬し、火葬炉の前でお別れをし、火葬後にお骨上げ（拾骨）まで家族で行う方法です。
最も手厚いお見送りができるため、費用は最も高くなります。
費用相場は、小動物で1.5万円～3万円程度、猫や小型犬で2万円～4万円程度、中型犬で3万円～5万円程度、大型犬で4万円～8万円程度、超大型犬では10万円を超えることもあります。
この方法の大きな特徴は、最期の瞬間までそばにいてあげられること、そしてご自身の手でお骨を拾い、感謝の気持ちを込めて骨壷に納めることができる点です。
お骨上げは、竹のお箸を使って二人一組で行うのが一般的で、人間の葬儀と同じように、足元から順に頭の方へとお骨を拾っていきます。
費用はかかりますが、家族みんなでしっかりとお見送りをしたい、お骨上げを通して最期のお世話をしてあげたいと強く願う方にとっては、最も満足度の高い選択肢となるでしょう。
霊園の施設を利用する場合が多く、待合室や控室が用意されていることもあります。

訪問・移動火葬の費用相場と特徴

訪問・移動火葬は、火葬炉を搭載した専用の車両が自宅や指定の場所まで来て、その場で火葬を行う方法です。
ペットちゃんを霊園などに連れて行くのが難しい場合や、住み慣れた場所から見送ってあげたいと考える方に選ばれています。
費用相場は、個別一任火葬や個別立ち合い火葬と同程度、または出張費用が加算されるためやや高めになることもあります。
小動物で1.5万円～3万円程度、猫や小型犬で2万円～4万円程度、中型犬で3万円～5万円程度、大型犬で4万円～8万円程度が目安です。
この方法の最大のメリットは、自宅にいながらお見送りができること、そして他のペットや人に気兼ねなく、家族だけで静かに時間を過ごせる点です。
ただし、火葬場所については、近隣への配慮などから指定された場所で行う場合もあります。
自宅から離れずに、リラックスした環境でゆっくりとお別れをしたいと考える方にとって、訪問・移動火葬は非常に有効な選択肢です。
ただし、車両の駐車場所や火葬場所の確保が必要となる場合があるため、事前に業者とよく相談することが大切です。

ペット葬儀費用の内訳を徹底解説！何にいくらかかる？

ペット葬儀の費用は、単に火葬をするだけの料金ではありません。
選んだプランや追加するオプションによって、様々な費用が加算されます。
事前に費用の内訳を把握しておくことで、「思っていたより高かった」といった事態を防ぎ、納得のいくお見送りを計画することができます。
ここでは、ペット葬儀にかかる可能性のある費用の内訳を詳しく見ていきましょう。
基本となる火葬料の他に、どのような項目で費用が発生するのかを知ることで、見積もりを確認する際にも役立ちます。
費用項目は多岐にわたる可能性があるため、見積もりは必ず詳細なものを取得し、不明な点は遠慮なく質問することが重要です。

基本となる火葬料以外の内訳

ペット葬儀の基本料金には、火葬料の他にいくつかの項目が含まれているのが一般的です。
例えば、遺体のお迎え・搬送料が含まれている場合があります。
自宅や動物病院まで迎えに来てもらう場合にかかる費用で、距離によって変動することもあります。
また、遺体を安置するための費用や、遺体の清拭や毛並みを整えるエンゼルケアの費用が含まれていることもあります。
特に、亡くなってから火葬まで数日安置してもらう場合や、綺麗にして送り出してあげたいと願う場合は、これらの費用が発生するかどうか、基本料金に含まれているかを確認しましょう。
さらに、火葬後に遺骨を納める骨壷と骨袋の費用も、多くの場合は基本料金に含まれています。
ただし、デザインや素材にこだわった特別なものを選ぶ場合は、追加料金が発生することがあります。