大切な方を亡くされたとき、悲しみの中で執り行われるのが葬儀です。
特に告別式当日は、多くの方が参列され、さまざまな儀式が進んでいきます。
初めて経験される方にとっては、「葬儀の流れ告別式当日の流れ」はどのように進むのだろうか、自分は何をすれば良いのだろうかと、不安に感じられることも多いでしょう。
事前に一通りの流れを知っておくことで、少しでも心にゆとりを持ち、故人様との最期のお別れに集中できるようになります。
この記事では、告別式当日の朝から火葬場での骨上げまで、時間軸に沿って具体的な流れと、遺族・参列者それぞれの立場での動き、そして大切なマナーについて、分かりやすく丁寧にご説明します。
告別式当日の朝から受付までの流れ
告別式当日は、朝から慌ただしく時間が流れていきます。
特に遺族の方は、最終的な準備や確認に追われることになります。
参列者の方も、受付を済ませるまでは少し緊張されるかもしれません。
この時間帯にどのようなことが行われるのか、それぞれの立場で知っておくべきことを見ていきましょう。
故人様を心を込めて送るための第一歩となる時間です。
遺族が当日の朝に行う準備
告別式当日の朝、遺族は葬儀社の担当者と最終的な打ち合わせを行います。
祭壇の飾り付けや供花、供物の最終確認、弔電の確認と読む順番の決定、会葬礼状や返礼品の準備状況、席順の確認など、多岐にわたります。
到着したら、まずは葬儀社の担当者と今日の流れ全体を再確認することが大切です。
故人様の写真や愛用品を祭壇周りに飾りたい場合は、このタイミングで相談し、どこにどのように飾るか具体的に指示を出すことができます。
私が担当した葬儀では、故人様が大切にされていた小さな置物や、家族との写真などを祭壇の脇に飾ることで、故人様らしい温かい空間が生まれたことがあります。
また、親族の到着時間に合わせて控室を整えたり、僧侶への挨拶のタイミングを確認したりと、細やかな準備も必要になります。
早めに会場に到着し、落ち着いて準備を進めることが、その後の流れをスムーズにする鍵となります。
参列者が到着したら？受付での手続き
参列者の方は、開式時刻の15分～30分前を目安に到着するのが一般的です。
会場に到着したら、まず受付に向かいます。
受付では、お悔やみの言葉を述べて香典を渡し、芳名帳に記帳します。
香典は袱紗（ふくさ）から取り出し、相手から見て表書きが正面になるように渡すのが丁寧な方法です。
記帳は、住所と氏名を丁寧に記入します。
最近では、事前に自宅で記帳カードに記入して持参する方法を推奨する葬儀社もあります。
受付を済ませると、会葬礼状と返礼品（当日返しの場合は）を受け取ります。
受付担当者は遺族の友人や知人が務めることが多いですが、参列者の方々は受付担当者へも感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
受付が混み合うこともありますので、慌てずに順番を待つことも大切です。
私が経験した中で、受付の方が高齢で記帳に時間がかかっている参列者の方のために、さりげなく椅子を差し出す姿を見て、細やかな心遣いが場の雰囲気を和らげることを感じました。
開式までの待機時間と注意点
受付を済ませた参列者は、開式までの時間、式場内の指定された場所で待機します。
一般的にはロビーや待合室、あるいは式場内の席で静かに開式を待ちます。
遺族や親族は控室で待機することが多いですが、弔問客への挨拶などで式場に出ることもあります。
待機中は、故人様を偲びながら静かに過ごすのがマナーです。
大きな声での会話や笑い声は慎みましょう。
携帯電話は電源を切るか、マナーモードに設定し、通話は控えます。
喫煙所が設けられている場合は、指定の場所を利用します。
お手洗いに行く場合は、開式直前は混み合うことがあるため、時間に余裕を持って済ませておくと安心です。
また、式場に入る前にコートやマフラーなどを脱いでおくのが一般的です。
故人様との最期のお別れの時間を前に、心静かに自身の心を整える大切な時間です。
告別式・葬儀式 本体の進行と参列者の振る舞い
いよいよ告別式・葬儀式が始まります。
この式典は、故人様を弔い、冥福を祈るための最も重要な儀式です。
遺族にとっては故人様とのお別れを告げる場であり、参列者にとっては故人様のご冥福を祈り、遺族を慰める場となります。
式は厳粛な雰囲気の中で進められ、読経や焼香、弔電の奉読などが行われます。
参列者は、故人様と遺族への敬意を表し、マナーを守って式に臨む必要があります。
僧侶入場から読経、弔電奉読まで
定刻になると、葬儀社の司会者の案内で告別式が始まります。
まず、僧侶が入場し、着席します。
続いて、司会者による開式の辞が述べられ、一同で黙祷を捧げることがあります。
その後、僧侶による読経が始まります。
読経は故人様の魂を供養し、安らかに旅立てるよう願うためのものです。
読経の間は、静かに耳を傾け、故人様のご冥福を心の中で祈ります。
宗派によって読経の内容や時間は異なりますが、大切なのは故人
